女性用ワークドレス&ワークコート
2017年 11月 10日
ワークドレス。
当店で好きで集めているアイテム(売れるか売れないかは別として)、
見つかれば必ず買うアイテムの一つで通称・ワークドレス。
フランスの1950年代前後に着られていたもので、
主にコットン素材、
前開きのコートとしても着れるワンピースのこと。
一般家庭でも着用されていたと思われるが、実際はどこかのユニホームだったのかもしれない。
黒いコートやドレスは「ティーチャーコート」とも呼ばれていて、学校の先生が着用していたようです。
素朴な風合いのコットン素材が多く、質感がとても良い、そして軽い。
ウエストが細くなっているものもあれば、ストンと落ちるシルエットもある。
あと不思議なことに、ベルトが付いていることが多い。
本当にこれらのワークドレスは50年代頃のもので、女性が着ていたのか、色々調べを進めるが
なかなか結論出すことが出来なかった。
グーグルで画像検索をかけ、昔の写真を探っていった。
それで気づいたことは、50年代くらいの女性の洋服は素朴とはほど遠い
もっとモダンな感じだった。
ドレープの効いた、シルクやレーヨンのような素材のワンピースをきている。
で、もっと検索ワードを狭めてみて、やっと素朴な服を着ている画像が出て着た。
それは農場だった。
パリなどの大都会ではおそらく着用されていなかったが、
田舎の方では、おそらくこの素朴なワークドレスを着ている人がいたのだろう。
普段着、家着のような類で、農作業時などにも着ていた衣服だったのだろう。
日本でもおそらくあったと思う、田舎ではモンペをはいて、農作業していたが、都会に行く時は着飾って行ったように。
今でもうちの祖母は、少しでも外出する時は、時間をかけて着替えて出かける傾向がある。
家着と外着を完全に分けていた。
そういえば、小さい頃を思い出すと、亡き祖父も外食するときには綺麗なシャツに着替えていた。
このような文化がフランスにもあったんだろうと私は推測する。
なかなか良い文化だ。
私は正直私服を選ぶことがめんどくさいと感じてしまう。
なので、手に取ったものが何を合わせても合うような同じ種類の同じようなものしか持っていない。
毎日同じような格好しているが、実は違うものを着ていることを妻ですら気づいていなかった。笑
(昨日、「えっ、そうだったの。」と言われたばかり)
普段から、リメイクシリーズのようなパッチワークやリペアしているワークアイテムを着ている。
穴が開けば、また補修をして、また穿く。
そういうパンツに関して、私は良いと思うが、祖母からするとありえないことで、困惑しているだろう。笑
時代は変わりました。
半世紀も経てば、文化が変わる。
物がなく、もったいないから作業着には補修して使っていた昔の人たち、
物が有り余っていて、あえて補修したものにオリジナリティを見出して使う人たち。
息子が成人する頃には一体どうなっているのだろうか。
予想はできないが、面白いことになっていれば良いな。
その頃まで、まだビンテージが残っていれば、この知識を教えてあげよう。
記憶には自信がある、思い出やちょっとした用事は忘れてしまいがちだが、
古着の知識は忘れない。
佐々木洋品店
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by sasakiyouhinten
| 2017-11-10 13:41
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