ビンテージ×リメイク ライン
2016年 02月 27日
私たちで製作する「佐々木印」には主に3種類あります。
①日本の古い布で作るもの・・・これは古い着物や野良着を解体して新しく作り直すもの。
②アンティークリネンで作るもの・・・フランスやドイツのアンティークリネン(100年前の生地)を使い、
パターンを引いてオリジナルの洋服を手作りしているもの。
③ビンテージリメイクライン・・・海外のアンティークやビンテージにパッチワークや当て布、刺し子などのリペア、
リメイクで形を変えているもの。
今日はその中で、私が担当している③ビンテージリメイクラインのお話。
海外の1世紀前、半世紀前の労働着や部屋着、いわゆる「日常着」は
着古され、汚れが飛び散っていたり、いろんなところに穴があったり、
袖がなくなっていたり、変なところが修理されていたり、
あるいは未使用品、などなど様々な状態で残っています。
その中で、「ビンテージリメイクライン」をするきっかけとなったのが、
「当時の素人がリペアしている雑さ」に惹かれました。
どういうことかというと、旦那が着ている仕事着(ワークジャケット)に穴が開いたので
奥さんがふさいであげた、ようなプロが直したものではない箇所ほど
「温かみ」と「素朴さ」が伝わってきます。
この直し方が「十人十色」で、型や常識にはまらず、無理やり直していて
形も変わっていたりすることが、とても面白く思えました。
それを再現したいと思ったことが始まりでした。
今、私が行うビンテージリメイクは穴があった場合
「この生地を合わせよう」「裏から合わせよう」「いややはり表から合わせよう」
「糸はこの色にしよう」「糸の太さを変えよう」「縫い目の感覚を広げよう」
などなど、一つの工程にたくさんのことが思いつき、
これがまたとても楽しいです。
私の中でがこれが仕事でもあり、遊びでもあります。
「遊び」だからこそ、上にある画像のようなバラバラな縫い目や、
正方形とは言えない当て布の形ができるのです。
ファッションの仕事とは、今まではオシャレ・流行が最優先と思っていましたが、
今はファッションは「遊び」とも言えるなーと思えるようになりました。
私の作るビンテージリメイクラインは「オシャレ」と思わず
「遊び」と思って、着ていただければいいなーと思います。
佐々木洋品店
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by sasakiyouhinten
| 2016-02-27 13:20
| 佐々木印(ササキじるし)の服